“ 春 ” がいよいよ始まりました。

 ハンブルクの桜
ハンブルクは今、春真っ盛りです。
あちらこちらで花々が咲き始め景色を彩ってくれています。
さくらの淡いピンク、白や紫のパンジーにクロッカス、チューリップ、黄色の名前の知らない素敵なお花まで、冬に入ってグレー一色だったハンブルクでしたが “色” があるというのはやはり幸せな気持ちになります。そして、色々な種類の鳥達の嬉しそうなさえずりもあちらこちらから聞こえてきます。何をそんなに沢山話しているのだろうと感じる程、ピーチクパーチク、チュンチュンと。これを耳にするのもまた幸せです。
とはいうものの、ここ数日は最低気温が0度から1〜2度という寒い日が続いています。
早速春物の服など着た日には確実に風邪をひくでしょう。。。電車の中には咳をしている人が多く見受けられます。
日本と違い、普段マスクをする習慣がこちらにはないので、喉が商売道具の私にとっては辛い点ではあります。(マスクをしたら異常な目で見られます。。。)


さて、先週から、パーセルの “ディド(ダイド)とエネアス” のプローベが続いています。
指揮兼チェンバロ奏者の学長を中心に合唱からソリスト、オーケストラまで多くの人たちと一緒に一つの作品を共有しながら奏でていく喜びを感じながら勉強させて頂いています。ハンブルク音楽院にはバロック音楽の知識を豊富にお持ちの先生方が揃っているので、毎回色々なアドバイスを頂きながら、自分自身の曲と向き合っています。
本番もいよいよ明後日に迫りました。


ディドとエネアスのチラシ


本番はハンブルクにある教会が会場で、私にとってハンブルクでは初めての教会での演奏会なので、教会の残響の多い響きの中でどのような演奏ができるのか、不安でもありとても楽しみでもあります。

今日はひょんなことから、急遽バロック音楽スペシャリストでテノール歌手のクヌート • ショホ先生のお宅に韓国人ソプラノ歌手と一緒にお邪魔させて頂く事になり、始めはデュエット1曲だけのアドバイスを頂く予定が結局ベリンダの歌う箇所全曲みっちりレッスンして頂きました。
連日演奏会でお忙しい中、そして急にも関わらず熱心にレッスンして下さる先生に感謝です。

明日は、午前中に専科の先生のレッスン、夜は別校舎で通し稽古、明後日はGP(本番直前リハーサル)、そして夜8時から本番です。

このチェンバロを中心に練習しています。

ディド 4階と書かれた張り紙
学校以外の施設で練習が行われた際、エレベーターに道しるべが。
最近方向音痴な私でも無事に現場に辿り着けました。


そしてもう一つ、学校最寄りの駅の目の前に羊の家族を発見。(ハンブルクなのに、ここはどれだけ田舎なんだろう・・・というツッコミと共に・・・。)
子羊のあまりの可愛さに、下車してこれを発見してからホームにしばらく一人でじ〜っと眺めながら(寒いのに・・・!)癒されておりました。
動物好きの私にとってはこのような光景は我慢できません。。。
でもこれも“春” がやってきたんだな、と改めて感じた瞬間でした。

明後日は良い演奏が出来るよう、今夜はゆっくり睡眠を取ろうとおもいます。羊の数でも数えながら・・・?














3月と4月の予定


少し前にパーセル『ディドとエネアス』の楽譜をついに購入。
楽譜屋さんで品切れだったので、取り寄せてもらいました。


先日、現在在学している校内でイギリスバロック音楽作曲家、ヘンリー • パーセルのオペラ『ディドとエネアス』のキャストオーディションが行われました。
感謝な事に、ベリンダ役を歌わせて頂ける事になりました。
このオペラはヴェルギリウスの叙事詩『アイネーイス』に基づく台本で、全体で1時間弱というオペラとしては短い作品ですが、パーセルの作品で唯一のオペラで傑作と呼ばれ、イギリスバロックオペラでも重要な位置を占める作品だそうです。(昔音楽史の教科書にも出て来たような記憶が・・・。)
初演は1689年12月、ロンドン。
パーセルとは全く関係ありませんが、この年に日本で何が起こっていたのかと調べてみると元禄2年、この時代の天皇は東山天皇、江戸幕府将軍は徳川綱吉、そして松尾芭蕉が2月に奥の細道の旅に出て、8月に大垣で旅を終えた年だそう。(日本史は特に苦手な私ですが・・・思わず調べてしまいました。)
この時代にもうオペラが古楽器でとはいえヨーロッパで上演されていたなんて・・・当時はどんな演奏だったのだろう・・・どんな歌手が歌っていたのだろう・・・と想像は膨らむばかりです。

今回はハンブルク音楽院の学長の指揮とチェンバロ、学生+エキストラのオーケストラでの公演になる予定です。本番は3月26日。
キャストのスケジュールが合えばハンブルクだけでなく、他の日にキール(ドイツのハンブルクよりも更に北部)にも移動して演奏するという話を先日聞きましたが、これはあくまで噂なのでまだ詳しくわかりません。
そしてオーディションの時から苦戦していること、それはイギリス英語です・・・!
アメリカ英語に関しては、発音だけはいつも褒められるのですが、イギリス英語の子音の固さ、ひとつひとつの言葉の明瞭さにはまだまだ慣れません。
そして装飾の付け方にもセンスが必要です!
まだ全体での練習は始まっていませんが、ベリンダは歌う箇所が沢山あるので、私なりに課題をクリアできる様に勉強したいと思っています。

そして、4月は知り合いの2人のオルガニストからお声をかけて頂き、ハンブルクのそれぞれ違う教会で歌わせて頂ける事になりました♪
一つはクープラン作曲のルソンドテネブルを、今ハンブルクのNDRの第一ソプラノで活躍されているソプラノ歌手とデュエットで歌わせて頂きます。(4月4日)
もうひとつはイースター前の受難週の礼拝でバッハのマタイ受難曲からソプラノのアリア、他数曲程、ソロで歌わせて頂く予定です。(4月18日)
特にクープランのルソンドテネブルは今回初めて歌う曲で、これはフランスバロック音楽、装飾や楽譜の読み方等、新たに勉強させて頂けるチャンスなので感謝です♪

また4月13日もしくは27日でKammermusik(室内楽)の演奏会にも出演します。
詳しくはまた改めて更新させて頂きます♪
どの演奏会も今から楽しみです!





お天気が続くハンブルクより。

日本は各地で大雪と聞いています。
私の実家がある所沢もかなり積もったようで、今年はここ数十年で一番降ったのではないでしょうか?
ハンブルクではここの所珍しく青い空が見られる日が続いています。
日の光のぬくもりってこんなに心地良いものか、と改めて実感しています。
これまで、どんよりとした曇りの日が続いていたので、気持ちも一緒に暗くなりがちで気が滅入りそうになる時もありましたが、最近は誰の行い(?)が良いのでしょうか??
太陽の明るい光を見ると元気がでます!
今はドイツよりも日本の方が寒いのではないでしょうか・・・。
部屋からはリスが木々を飛び回っている姿がよく見られるのですが、きっとドイツの動物たちはこの暖冬で冬眠を忘れているのでは???と思います。


 〜   ハンブルクの青空    〜
小さくわかりづらいですが、この木の上の方に、Rotkehlchen(ロートケールヒェン(意味 : 赤いちいさな喉)という胸の所がオレンジ色の鳥がとまっています。雀よりも少し小さめで、ほれぼれするさえずりです。
ドイツでよくポストカードになっているのを見かけます。私も大好きな鳥の種類です♪


気がつけばすっかり2月も半ば!
先日まで校内で短期的にイギリス•バロック音楽セミナーが週に1度、4週にわたって開かれていました。
監修はバロック音楽のスペシャリストでもあるテノールのKunut • Schoch先生。Kunut先生は、毎週3時間休憩なしの講義で最初から最後まで少年の様なキラキラした目で講義して下さり、聴講者は終盤ぐったりしている中(なんせ夜9時半過ぎまで学校の講義室でみっちでしたので。。。)、毎週先生の勢いは最後まで衰えず、このスタミナはどこから来るのだろう?と思う程エネルギッシュな先生です。
今回は“イギリス作曲家 ”限定だったので、残念ながらJ.S.バッハは入っていませんでしたが、J.ダウランドからパーセル、ヘンデル(ヘンデルはドイツ人ですがイギリスで活躍しました。)等、イギリス•バロック作曲家の王道の曲に改めて出会う事ができ、チェンバロやバロックギター奏者も来て下さり、バロックならではの音楽に触れる事ができました。
私の声質から、バロックも勉強していきたい分野なので、どの作曲家も興味深く今後も続けて勉強していきたい曲ばかりでした。
セミナー修了後には受講生の演奏会も開かれ、今回私はヘンデル作曲の『エジプトのジューリオ•チェーザレ』よりクレオパトラのアリア、“Da tempeste il legno infranto”(海の嵐で難破した小舟は)をチェンバロの伴奏で歌わせて頂きました。
今までピアノの伴奏でしか歌った事がなかったので、チェンバロの音色に馴染めるか始めは不安もありましたが、古楽器ならではの繊細さと豊かな装飾に包まれて楽しく歌わせて頂きました。実際には、自分自身のテンポ感、バロック様式の装飾音の付け方を更に修正したり発声的•音楽的な鍛錬も多々必要と感じましたが、これも含めて勉強になりました。
この曲は全体的に華やかな曲でしたので、演奏会はまさかのトリで、いつも早々と歌い終わってゆっくり他の演奏を聴きたい私にとってはこれもまた一つ良い勉強になりました。

そして、今週月曜日からはHochschuleで世界的に有名なコロラトゥーラソプラノのエッダ • モーザーの公開レッスンが行われていたので、時間を見つけては足を運んで聴講してきました。オペラアリアを中心にレッスンしていましたが、私にとってもヒントになる事がいくつか発見でき(特に体の使い方、感じ方等)、人のレッスンを客観的に聴くのも非常に勉強になります。レッスンを受けている受講生の声が変わる時、その変化が見える事はとても興味深いことです。音って、目に見えないけれど、確実に目に見えるものだな、と感じました。
そして息の流れの重要性も再確認しました。歌なんだから“息”の流れは当たり前の事でしょ?!とも思うのですが、私にとってこれがなかなか難しい事の一つでもあります。

そして昨日は、午前中から学校で自分自身のレッスンもありました。
今回のレッスンはシューベルトの “Nacht und Träume” (夜と夢)。
昨日の朝は体調的に眠気がすっきりと取れない目覚めだったので、私自身が夢の中に行ってしまうのではないかと思いましたが・・・
気がつけばこの一曲で1時間以上が経過していました。時間を忘れてレッスンしていたので気がついた時には私も先生もピアニストも時計を見てびっくり・・・お昼時間もまるまる使ってしまいました。たった3ページの曲なのに・・・。
(長くレッスンして頂いた先生、付き添って頂いたピアニストにも感謝です。)
この曲はゆっくりと深い呼吸のフレーズの中で歌われる美しい曲で、私は“大”がいくつもつくほど好きな曲なのですが、聴くのと歌うのでは訳が違います。
長いフレーズの中で言葉と和音に沿った音色の変化を表現する為に、身体の全神経を集中させないと歌えないと言っても過言ではないくらいに、難しく、一度呼吸の仕方が甘かったり浅かったり、何も考えないで無計画に歌ったりした時には窒息しそうになる曲です・・・(最終的には“無”に近い状態で歌えたら理想ですが)。
今日初めて先生のレッスンに持っていきましたが、先生のアドバイスもとても明確で、例えの表現もイメージしやすく、沢山のヒントを頂けたので、これを自分の中で消化できる様、次のレッスンまで、自分自身の体が酸素ボンベにもなれる様に(ちょっと違う?)練習したいと思っています。





明けましておめでとうございます!



2014年、明けましておめでとうございます!
Frohes Neues Jahr 2014 !!




2013年は、沢山の方々に支えられ、健康も守られて一年間過ごす事が出来ました。
本当にありがとうございました!
昨年はドイツへの留学もスタートし、環境も一変し多くの新しい出会いもありました。
2014年、今年はどの様な壁が待ち受けているのかまだわかりませんが、人間的に、そして歌う者として、少しでも成長できる様一歩一歩努力して参りたいと思います。
まだまだ取るに足らない私ですが、今年もどうぞ宜しくお願い致します。
皆さまにとって2014年が素晴らしい年になりますように様に心からお祈りしております。

2014年 元旦 加藤麻衣




冬休みに入りました! その2

一日遅ればせながら・・・


☆ Flohe Weihnachten! ☆ 
☆クリスマス、おめでとうございます☆



クリスマスを初めてドイツで過ごさせて頂きました。
昨年のハンブルクはホワイトクリスマスだったそうですが、今年は暖冬という事もあって手袋なしでも出歩ける程の気温で、今日は本当にクリスマス?と感じる程です。
それでも至る所の教会の鐘が町中に響き渡り、今日は待ちに待った特別な日!(ドイツ語でHeiligabend ) お祝いムード一色の雰囲気を味わうことができました。

24日、町中のどのお店も(大きなデパートまでも)、お昼過ぎの2時に閉店。
2時頃町中を歩くと、皆早々とお店のシャッターや、ドアに鍵をかけている光景が目に飛び込んできて、日本人の私は2時に閉まるって早過ぎる・・・と思いながらも、この光景を見るのも初めてだったので、ガストファミリーに送るプレゼントを両手に抱えながら町中を"興味津々"という名の眼鏡をかけて観察。
町中を行き交う人たちも片手にプレゼント、片手に帰省用のスーツケースを持って歩いていました。

約束の時間にガストファミリーの家に到着して家の中に入ったとたん、美味しそうなお料理の香りが漂ってきて、お腹を空かせて行った私は大きく深呼吸。
ドイツ人のお母さんが丁寧に料理を作って下さっていました。

リビングに入ってまず目に飛び込んで来たのは、天井に頭がつく程の高さのクリスマスツリー。本物のろうそくと可愛らしいオーナメントが飾られていました。(ろうそくの火が家の何かに燃え移ったらすぐ対処できる様にと庭の池からバケツに2杯の水もしっかり用意されてありました!)
ドイツに飾られているもみの木はどれも本物なので、木の良い香りも部屋の中に漂っていたのでここで二度目の深呼吸。

皆で食卓を囲み、美味しいお母さんの手作り料理を頂いた後、皆でクリスマスソングを歌い、ハモり、最後の〆に「聖しこの夜」を歌ったあと、日本語の「聖しこの夜」が聴きたいというリクエストも頂いたので、ここで三度目の深呼吸をした後、大きなツリーの横で並んで歌わせて頂きました。「きよしこのよる」という言葉の響き、日本語って綺麗なのね、という家族からの言葉に、少し誇らしい気持ちになったのはここだけの話です。

その後、ツリーの下に置かれているプレゼント交換が始まりました。
家族用のプレゼントなので、それぞれ必需品を送ったり、色々とありました。(大学生の息子さんは最近一人暮らしを始めたので、プレゼントは洗濯物干しスタンド!大きいので、ラッピングを空ける前は皆でなんだろう〜??と目をキラキラさせていましたが、なんだ〜・・・!という反応の息子さん。皆空ける瞬間のそれぞれの反応も楽しみました。)
私にも沢山のプレゼントを用意して下さり、暖炉のすぐ前に座っていた私は心も体も温かく過ごさせて頂きました。(暖炉はすごい火力で半袖でも良いくらいの温度でした!)

団欒をした後、コーヒーを飲みながら皆でゲーム開始。
今回はカードゲームでしたが、皆テーブルの中心に身を乗り出して熱中。
90歳のおばあちゃんも、いつもおとなしいお母さん、いつもマイペースなお父さんも皆、カードを見つめるそのまなざしは真剣そのもの!
ガストファミリーの新しい一面を垣間見れた瞬間でもありました。

夜の10時半になったので、身支度をして夜11時から始まる近くの教会でのクリスマス礼拝に連れて行って頂きました。
夜中だというのに教会の鐘がガラーン、ゴローンと大音量で鳴り響き、暗い夜空を音で華やかに飾っている様でした。教会には小さい子供からおじいさんおばあさんまで沢山の人が集い、イブ礼拝で祈りを一つにしていました。

その夜は、以前滞在させて頂いていたお部屋に久しぶりに泊めて頂き、懐かしい気持ちと幸せな気持ちを胸に、この日最後の深呼吸をして夢の世界へ・・・・。

私にとって忘れられないドイツのクリスマスとなりました。感謝です♪

〜 その3につづく 〜


                                        
  
  お母さん手作りのドイツ料理
鴨のお肉、芽キャベツのソテー、赤かぶの酢漬け、
クヌーデル(ジャガイモのお団子)


赤ワインとクリームのムース
赤ワインの香りが口一杯にひろがりました
 

プレゼントしたキャンドル(左)


      
     頂いたプレゼントたち
      パン用プレート(ハンブルクの地図と
      ハンブルクのシンボルマーク柄) etc.


おばあちゃんからのプレゼント
(バッハのマタイ受難曲のチケット)

プレゼント交換直後
後ろの方を良く見るとプレゼント開封後の散乱した包装紙やリボンが・・・。
皆勢い良く開封していました。