色々と書きたいことがあるので、2回に分けて書かせて頂こうと思います。
今回は"その①"、4月12日に在学していた学校の修了試験がありました。
試験は3つの異なる時代の作品を45分のプログラムを自由に組んで、公開で演奏会をするという形式でした。
今回演奏したい曲がありすぎて選曲に苦戦しましたが、結局パーセル、ヘンデル、ハイドン、シューベルト、メンデルスゾーン、M.レーガー、ツェムリンスキー、L.ボーロンジェ、ヴェルディ、バーバー、N.ローレムと、ドイツ、イタリア、フランス、アメリカと、多種多様なプログラムになってしまいましたが、どれも好きな作品ばかりを選曲しました。自然にテーマは”自然の美しさ”そして ”月” がテーマになった作品が並びました。私の声質にもよるのでしょうが、どうやら私は明るさの中の音楽より月夜のような音楽ほうが好みらしいという事を、プログラムの組んでわかりました。もちろん、私の良さを出すのに外せないコロラトゥーラの明るい曲も数曲入っていますが、4月は修了試験間近に2つの別の本番もあったので、とにかくこの月は気が抜けない時期でもありましたが、それが逆に良かったのか、良い緊張感を保てたまま乗り切れたように思います。しかし、この時期に腰痛が再発。リハーサルまでは痛みと戦いながらでしたが、本番はそんな事もすっかり忘れ(といいますか、ここが痛いとかあそこが痛いとかそんな事言ってる場合ではなく、考えている余裕はありませんでした。)とにかく集中していたように思います。声楽科のZach先生、コレペティの先生方も、最後まで本当に熱心に指導してくださり、お陰様で試験の成績は日本でいう”秀”を頂く事ができました。アンコールは2曲、その中の1曲は日本歌曲、山田耕筰の「からたちの花」を歌わせて頂きました。ハンブルクでお世話になった方々も多く駆けつけてくださり、皆様の温かい“気持ち”に支えられてこれまでの留学生活が送れたのだと、今一度再認識した演奏会でもありました。心から感謝です。終演後は私よりも先生方の方がハイテンションで、「マイ、打ち上げに行こう!今打ち上がらないでいつ打ち上がるの?!」と、そのままコレペティの先生の車でハンブルクの街を少しドライブし、イタリアレストランへ。つくづく本当に愛情深い先生の元で勉強する事ができて幸せでした。
日本に居たころ、大学院時代でさえ、試験は一人15〜20分程度だったと記憶しているので、今回45分 ”試験” という形で演奏したのは人生初でした。勿論とても良い経験でしたが、試験はもうやりたくないと心の底から思った日でもありました。
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